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病気の話 理事会・健康づくり委員会

2017/07/26 東京ほくと

熱中症を予防しよう!  高齢者が約半数にも  発生場所のトップは屋内

「夜9時ごろ帰宅したら母親(70歳代)がぐったりしていた。窓は開いていたがクーラーや扇風機をつけていなかった」「飲食店の行列に並んでいた女性が、突然しゃがみこんで意識もうろうとなった」「車内に子どもを乗せた状態で車両のカギを残したまま誤って施錠した」これらは、昨年東京都の消防庁が発表した熱中症で搬送された方々の事例です。
 熱中症で搬送された方のうち約半数は65歳以上の方でそのうちの7割の方が75歳以上の後期高齢者の方です。4割の方は入院が必要な中等度以上の状態でした。炎天下の屋外で発生するイメージがありますが、屋内が最も多く、次いで道路、交通機関です。

乾きやすい人はどんな人?

 人は暑さを感じると脳から皮膚や血管に命令を出し、発汗量を増やすなどして体温を調節します。高齢者の冷房使用頻度が少ないのは、老化に伴い皮膚の温度センサーの感度が鈍くなり、暑さを感知しにくいことも一因です。また、若い時と比べ体内の水分量が少なくなっており、のどの渇きを感じにくくなっています。
 こどもは大人と比べ体内の水分比率は高いものの、割合に対する汗などの水分排出量も多く、体温調節機能が十分に発達していないために注意が必要です。また、身長が低いため大人よりも地面から受ける輻(ふく)射(しゃ)熱(ねつ)は高温となります。

熱中症予防のポイント

①暑さに身体を慣らしていきましょう
 暑い日が続くと身体がしだいに暑さに慣れて、暑さに強くなります。毎日30分程度のウオーキングで汗をかく機会を増やしていきましょう。
②環境を整えましょう
・襟元を緩める、ゆったりした服を着るなど通気の良い服装を選びましょう。
・いろんな保冷グッズが出ています。上手に活用しましょう。
・エアコン、扇風機など室内に熱気をためないよう工夫しましょう。
・すだれ、グリーンカーテン(ゴーヤ、朝顔など)、窓に遮光フィルムを貼る。
・温度計、湿度計を設置して、数値で環境を確認しましょう。
③時間を決めて、こまめに水分補給しましょう
 のどが渇く前や暑いところに出る前に水分補給をするのがベストです。
水分補給のタイミング(例)
 ・朝起きた時・毎食後・外出前・運動前・お風呂に入る前・寝る前
④アルコールは水分補給になりません
 アルコールは尿量を増やすため、吸収した以上の水分が尿で失われます。
⑤3食しっかり食べて、しっかり睡眠をとることが大切です

 

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