誰もが安心して住み続けられるまちづくり

この悲しみと怒りを語り継ぐ

2018/10/03 東京ほくと

原水爆禁止2018世界大会
被ばく体験を後世に伝えることがこれからの課題

 原水爆禁止2018世界大会は、国連での核兵器禁止条約の発効と、朝鮮半島の非核化を求めるうねりが大きく広がる中、広島市で開催され、全国から5千人が参加しました。北区代表団として15人、その内東京ほくとから8人が参加しました。猛暑の中、盛りだくさんの日程でしたが、それぞれがたくさんの学び、衝撃、再発見を得る3日間を過ごして来ました。

原爆の恐ろしさをしっかり伝える

 王子生協病院6階病棟・看護師 佐々木 里菜(りな)

 こんなにも平和を望んでいる人がいて、日本各地から世界から、多くの人が広島に集まり、自分の考えや他の人の考えを共有する場があり、迫力に圧倒されました。私のように、原爆の恐ろしさをわかっていない若者はたくさんいる。そういった人たちにも、しっかり伝えていかなくてはいけないと感じさせられました。参加にあたり、多くの応援や支えがありました。感謝の気持ちを忘れずにこの学びをさらに発展させていきたいと思います。

広島を訪れる人の多さに驚き

 王子生協病院・理学療法士 塩山 由貴(ゆうき)

 驚いたことといえば、外国人観光客の多さです。日本人である私は今まで原爆を投下された前後のことや平和記念式典のことを教科書では見たことがあっても、実際どのようになっているのかはほとんど知らなかったし、あまり興味もありませんでした。それにもかかわらず、毎年こんなに多くの外国の方々が興味を持って、実際に広島の地を訪れていると知り、日本人として恥ずかしい気持ちになりました。そして、いつでもどこでもつながることのできる今この時代、もっと大きな世界に視野を広げて、現在、過去、未来について考える機会があればいいなとも思いました。

何気ない会話のなかで伝える

 荒川生協診療所・保健師 八木 奈々海(ななみ)

 3日間を通して感じたことは、歴史を後世に伝えることの重要性です。「この事実を後世に伝えていく」ことを広島の地に足を運び、本当に実感しました。戦争や兵器を造り、使用する・されることの恐ろしさを知らなければ、伝えなければ、またどこかで同じことは起きると思います。原子爆弾は使われる。広島や長崎では、伝承者として語り継ぐ人がいたり、原爆投下の日に登校し平和についての授業があるなど多くの取り組みが行われています。しかし私が育ってきた環境ではそのような機会はなく、ギャップがあると思いました。私も無関心層の一人でしたが、こうして戦争や核兵器について考えたことには意味があると思います。何気ない会話から、関心を持つ人が増えるように、今回感じたことを話していきたいと思います。

ヒロシマ・ナガサキのある国の使命

 生協北診療所・事務 山崎 翔(しょう)

 「なぜこんなに人間が普通に生活しているような場所に原爆なんて落とすことができたんだ?」という圧倒的な「理解の出来なさ」に直面し、「ああ、その理解の出来ないことを簡単にやれてしまうのが〝戦争〟なのだな」とショックを受けました。
 世界各国から多くの方々が参加していました。日本は「ヒロシマ」「ナガサキ」のある国として世界中から注目されているということを知り、もっとしっかりと原爆のもたらした圧倒的な暴力とそれが生み出した多くの悲しみについて学び伝え広めていく使命があるのではないかと強く感じました。

この被害を二度と起こさない決意

 王子生協病院・医事課 髙山 貴央(たかお)

 今回の世界大会参加ではこれから考えていきたいことがたくさん出来ました。今まで自分が思っていたことが覆されることばかりでした。その中でも一番強く感じたのは原爆被害を二度と起こしてはならないということでした。この自分が見てきたものをより多くの人に伝えたいと思いました。