誰もが安心して住み続けられるまちづくり

コロナに負けるな!
不安あおる誤情報やデマに惑わされないで

2021/08/25 東京ほくと

北足立生協診療所医師 日向 佑樹


テレビやSNSでのワクチン副反応の情報によって、ワクチン接種に不安を抱いている方、接種を迷っている方が多くいらっしゃいます。新型コロナワクチンはあくまで自由意志によるので、打たない自由もありますし、体調面から打てない人もいます。ただ、正しい情報が届けば打つと判断するのに、不確かな情報にしか接していないために判断を誤る方がいるかもしれません。そのような方に、参考にしてもらえたら幸いです。(2021年7月19日時点での情報です)

ワクチンの効果

端的に新型コロナワクチンの効果をまとめると、感染・発症・重症化を予防し、周囲に広げにくくする効果があります。また、ワクチン接種を受ける人が多い地域では、接種していない周囲(16歳未満の小児)も感染者が減ることも研究で分かってきました。
接種の必要性に疑問をお持ちの方もいるかもしれませんが、家族や周りの人を感染から守ることができるのであれば、接種する意義は十分あると言えるでしょう。
気になる変異株についてのワクチン効果ですが、インド由来のデルタ変異ウイルスについては、現時点で多少の効果の低下は認めるが、予防効果の有効性は保たれているとされています。少なくとも「ワクチン接種をしても変異ウイルスには効果がない」ということはないでしょう。

ワクチンの副反応

新型コロナワクチンの副反応は、インフルエンザワクチンと比べると局所反応や全身反応の頻度は高いと言われており、「副反応が心配」という相談をたくさん受けてきました。心配になる気持ちはよく分かりますが、副反応は通常接種1~2日後で自然と収まります。
2回接種した方からは「気持ちが楽になった」「肩の荷が下りた感じがする」といった感想が多いです。もちろん油断はできませんが、目に見えない恐怖に対する心のゆとりが生まれたと聞くことが多いです。

不安あおる誤情報やデマ

巷では「ワクチンを打つと自分の遺伝情報が書き換えられる」という噂が流れていますが、安心してください。遺伝情報が書き換えられることはありません。
ワクチン1本で遺伝情報が書き換えられるとしたら、写真のようにワクチンを接種した私が、大谷翔平に変身できるということです。mRNAとは遺伝情報の設計図の「コピー」であり、コピーをいくらいじろうが「原本」が書き換えられることはありません。このようなデマに騙されないようにするためにも、ドキッとするような不安を煽る情報に接したときには、ひと呼吸おいて、公式の情報から根拠を確認するなど、安易に信じないようにご注意ください。


正しく理解して接種の判断を

おわりに

ワクチンに関する正しい理解のもとで、接種するかをご検討ください。接種を迷っている方がいましたら、いつでも病院・診療所へご相談ください。そしてワクチン接種を完了したとしても、引き続きの感染予防対策の継続にご協力のほどよろしくお願いします。

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