誰もが安心して住み続けられるまちづくり

コロナ禍こそとりくもう 重症化しない身体づくり

2022/01/12 東京ほくと

ロングピロピロ活用でオーラルフレイル予防

外出自粛で運動量が減ると、体力低下につながります。また、三密の回避で距離を取るとコミュニケーションの機会や量が減り、認知機能の衰えや口腔機能の低下も引き起こします。
そこで自宅で簡単にできるフレイル予防、中でも「食べる力の衰え(オーラルフレイル)予防」の一つである「ロングピロピロ」の活用法を紹介します。ロングピロピロは、ピロピロこと、懐かしの吹き戻しを改良したものです。腹式呼吸ができるエクササイズ用品で、現在は介護や医療の現場でも使われています。
紙筒が最大1mも伸びるため、吹き込みにかかる負荷も大きく、手軽に腹式呼吸を促しトレーニングできます。4段階に印がついているので、ゆっくり深い呼吸をする要領で印の段階に合わせて吹いていきます。



①ゆっくり深い呼吸を意識し、レベル1の印で止め、吹き戻します。
②レベル2の印で止め、吹き戻します。
③レベル3の印で止め、吹き戻します。
④①~③に慣れてきたら、10秒かけてMAXまでゆっくり伸ばし、腹式呼吸を意識し、3秒かけてゆっくり戻します。

これを、一日10回を目安に繰り返し行います。MAXまで伸ばして戻すのは、かなり大変です。
腹式呼吸ができると、唇などの口の周りの筋肉も鍛えられて呼吸が安定するので、口腔機能がアップして誤嚥予防にも効果があります。また、深く呼吸をすると全身の力が抜けてリラックス効果もあるので、ストレス解消にもなります。ぜひ試してみてください。フレイルの進行を予防して、体と心の健康を保ちましょう。

(生協王子歯科 歯科衛生士・渡辺亮子)



フレイル・オーラルフレイル学習会

医療福祉生協連(医福連)の「たのしく学ぶフレイル・オーラルフレイル研修会」が10月30日にオンラインで開催されました。初めに、医福連の後藤芳枝歯科委員から、コロナ禍に口の健康を守ることの重要性、「きょういく(今日行くところがある)・きょうよう(今日用事がある)が不足する中、医療生協の協同の力が重要」と報告されました。
続いて、NHK「ためしてガッテン」元専任ディレクターで消費生活アドバイザーの北折一氏が、コロナ禍において重要なのは「重症化しない身体づくり」と講演しました。様々な情報が流れているがそれに踊らされることなく、歯科受診をして口腔フレイル予防がまずなによりも大事と話しました。
加えて、感染を恐れて家にこもるよりも社会参加、「三密、三トク(歯を磨いとく、今よりやせとく、バランスよく食っとく)、ね・う・し・はなこ(寝る、動く、しゃべる、意識して鼻呼吸)」を意識しようと呼びかけられました。
その後、子どもから高齢者までのロングピロピロを用いたトレーニングの普及活動や、わかりやすい文章に工夫を凝らした学習資料づくりなど、各地の口腔フレイル対策報告と北折氏も交えてのパネルディスカッションがありました。感染対策には十分気をつけながら、フレイル対策を考える必要性を感じました。

(組織部・伊藤笑子)


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