誰もが安心して住み続けられるまちづくり

仲間の連携で大きな力になる 6カ月で16回開催 北区「なんでも相談会」

2017/02/08 東京ほくと
なんでも相談会の様子(11月22日)

なんでも相談会の様子(11月22日)

 12月27日に北区社会保障推進協議会が行っている「なんでも相談会」の相談事例報告会がありました。2014年6月から開始し、2016年11月までに16回開催してきました。場所は王子駅前の通称三角公園。学生や通勤の人が行きかい、4方向に向かう都バスの停留所のすぐ横にあります。
 北法律事務所、北区労連、東京土建北支部、北区生活と健康を守る会、民主商工会北支部、新日本婦人の会北支部、年金者組合北支部、そして東京ほくと医療生協が実行委員会をつくり、のべ333人が参加してきました。東京ほくとからは医師・看護師・介護職・ソーシャルワーカー・事務・組合員・医学生・看護学生が169人参加しています。相談者は119人、70代の相談者が30%を占めており、医療・介護・社会保障についての相談が約半数です。
 若い時は何とも思わないで働いてきた70代の男性(独身)は、働けなくなり無年金で、家賃が払えなくなり、相談、生活保護申請につながりました。都営住宅を申込み、1ヵ月後に「入居できた」と喜びの報告に立ち寄ってくれました。
 弁護士がいることで通りがかりに相談できるメリットは大きいです。法律事務所の敷居は高く、この相談会がきっかけになります。法テラスの制度を活用するなど弁護士費用の援助の紹介も出来ます。
 友人が王子生協病院に入院していると、立ち寄った方は、相談の後に、泉水信一郎医師の定期受診につながり、脳血管障害が見つかり、大学病院から王子生協、そして施設へ入所するなど、相談にきていなければ命の危険もあった方もいました。
 話しているうちに涙が止まらなくなった女性に夫の暴力を聞きだすことができました。相談テントを見つめながら歩いている女性に声をかけるとパワハラで悩んでいる29歳でした。お茶のサービスやハーモニカ演奏でまわりをやわらげ、話せる雰囲気をつくります。
 王子生協病院医局では、地域の実態を知らなければと、全医師が参加できるよう体制を組むことにしています。
 医療福祉生協では、「ひとりぼっちの組合員をつくらない」運動を進めています。班会やサロンがその役割なのですが、私たちが組織できているのはまだまだ小さな規模です。この活動が困っているときの一歩を踏み出すきっかけになればいいと思います。