誰もが安心して住み続けられるまちづくり

　王子生協病院で勤務する中で多くの方との出会いが自身をスキルアップさせてくれます。相談を受ける際は、どのようなことをご本人やご家族が希望しているかを聞きとること、また社会背景やご本人の生活歴、経済状況、病状を踏まえたうえで支援を行います。転院先の紹介でも、その方の状態や状況に応じて案内する内容や場所が変わってきます。
　私が実際に転院相談をして高い薬価の調整や変更の検討が必要になること、保険状況や収入状況により入院費が変わること、地域により受け入れ条件や受け入れ先となる施設が少ないことなど様々なことがわかりました。
　また、相談支援を行う中でご本人の生活状況などを聞くと、フォーマルな資源だけではなく、地域の助け合いやご家族ならではの生活や介護の工夫などのインフォーマルな資源を知ることもできます。 　他にも様々な行政機関の方と連絡することにより、介護はもちろん障害福祉サービス等様々な社会保障について知ることが出来ました。
　病院で相談業務をしていると、「相談して良かった」「ありがとう」などの言葉をご本人やご家族から言われることがあります。しかし、私はたくさんの方から相談されることによってソーシャルワーカーは成長出来るのではないかと思います。そのため、私たちの方が、成長をさせてくれる患者さんやご家族に対して感謝をしなくてはいけないと思います。
（王子生協病院地域連携室医療ソーシャルワーカー・齋藤愛里）