誰もが安心して住み続けられるまちづくり

在宅で介護をしている方へ ― 梅雨・夏場にかけてのワンポイントアドバイス

2017/06/28 東京ほくと

王子生協病院
在宅医療部
 看護師長 渡邉 信子

 「暑くなりましたね」「今日は、寒いですね」などの挨拶から始まる季節になりました。
 往診で患者さんのご自宅に伺うと、冬物衣類を来ている方や「こたつ」を使っている方、一方で、冷房エアコンを使っている方がいます。1階の部屋や日中に陽が入りにくい部屋にいると寒く感じ、厚着になりがちです。でも、意外に肌は汗をかいていることもあります。


温度計を目安に

 普段過ごされる部屋には、温度計があると目安になります。室温は25℃前後を目安にしましょう。さらに熱くなってくると、窓を開けても外気も暑く快適な室温・体温にはなりません。「熱があるので来てください」と往診に伺うと、衣類や寝具により調整がうまく出来ずに「こもり熱」になっている方もいます。「エアコンは好きじゃない」とよく耳にしますが、直接、エアコンの風が体に当たらないように設定した使用をお勧めします。


脱水に注意

 ベッドで過ごされる時間が多い方は、背中が常にマットレスや布団と体が接触しているので体温も上がりやすいと思います。脇の下を触り、汗をかいていないか?いつも以上に「口がカラカラに乾いていないか?」など気にしながらご自宅での生活をしてください。数年前から「脱水予防飲料」の宣伝も多く見聞きされるようになってきました。介護されているご家族の気配りや、ヘルパーさんや、訪問看護師さんなど、いろんな専門職の方達の応援もあり、往診の場面では「脱水予防」は進んでいると感じます。
 患者さんはもちろんですが、介護される方の「脱水予防」「体調管理」にも気をつけ過ごしてください。
「在宅医療部」は、王子生協病院入り口手前左の棟2階にあります。「往診」専門の部署になります。往診や在宅療養のご相談がありましたら、足を運んでください。


・なるべく暑さを避ける服装にする
・首に巻くスカーフなど、体温調整をする工夫
・扇風機などを使い、部屋の空気を入れかえる
・我慢してクーラーを止めるなど、無理な節電をしない
・温度計をみて、高温多湿を避ける
・エアコンの環境では濡れタオルを掛ける。観葉植物の水やりなど
・規則正しい栄養バランスと量を考えた食事

 王子生協病院・在宅医療部
 TEL3912―6181