誰もが安心して住み続けられるまちづくり

地域の支え を胸に 今日も奮闘

2020/12/02 東京ほくと
今年は世界中が新型コロナウイルスに振り回された一年となりました。東京ほくと医療生協の病院・診療所で、経験したことがない感染症の猛威に直面したこの数ヶ月間の対応を総括しました。

王子生協病院
4月に新型コロナの患者さんを受け入れてから、半年が経過しました。これまでを振り返ると、東京都から緊急事態宣言が出された頃は、病院の中も大変な状況でした。

◆コロナに関わる対策として外来・病棟で各種の工夫
コロナの患者を受け入れるための個室3床を準備し、エリアを分け感染対策を行いながら診療を行いました。現在も、受け入れ可能な状態を継続しています。

発熱感染外来で有症状の方を診る(王子生協病院)

病棟の面会は原則家族でも禁止としました。外来は小児科スペースも使用して発熱感染外来(風邪外来)として、一般の患者さんと区分けして診察を行いました。健診が実施できない状況で、健診エリアで小児科診療を行いました。
感染対策本部を立ち上げ、発熱者の対応、濃厚接触者へのフォロー、体制の検討など、毎日打ち合わせを行い、新しい手順を作って対応してきました。職員一人一人がコロナ感染を広げないよう、職場単位での食事会は禁止し、会議も縮小や時間短縮、昼食時もついたてを立てて、できるだけ会話をしないようにするなど工夫しました。
8月から、玄関にサーマルカメラを置き、発熱者がわかるようにしています。また、発熱感染外来が混んだときの患者の待合室用に、病院の西側にテントを設置しました。

病院横に設けた発熱感染外来のテント(王子生協病院)

新型コロナの対応に経験を積んで、緊急事態宣言解除後の8月に区民健診を開始、感染対策を実施しつつ、本来の業務に近づける努力をしました。しかし感染の心配からか、健診開始当初は実施者が少なく、外来患者数も前年の8割程度という状況でした。

◆手作り防護具に励まされ、小学生・保育園児に癒されて
現在第3波と言われ、新型コロナの感染が増加しています。インフルエンザ流行の時期にもなり、まだまだ予断を許さない状況となっています。病院では、基本的な感染対策を実施し、感染を広げないことを重点に診療をしています。
物品も不足する中、組合員さんの手作り防護具に職員一同大変励まされました。また、医療者への応援の一環として、地域の商店街や大手芸能事務所などから物品が届いたり、近隣の小学校や保育園から温かいメッセージをもらったりしました。

◆地域の支えを実感コロナ禍でも医療で尽力
今後のコロナウイルスがどうなっていくのか不透明ではありますが、わかってきたことも数多くあります。新型コロナに向き合いながら、どう活動を再開していくか、どのような対策をしていくのか、一緒に考えていきましょう。
職員も不安な部分はありますが、組合員、地域の方に支えられていることを日々実感し、これからも地域と患者さんのためにがんばっていきます。
 

(事務長・阿部研一郎)