王子生協病院6階病棟45床が全室地域包括ケア病棟になります
6月をめざして準備をすすめています
安心、安全の医療・介護の追求
超高齢社会による財政難を理由に、国は日本の未来に向けて、病床削減、病床機能の分化・再編と医療から介護へのサービスの転換を進めています。介護サービスの転換を進めると言ってはいますが、「自助、互助」を推進していくことで、国がお金をかけない介護を進めようとしているのです。
介護施設自体の不足、人員の不足などに手を打たず、入所を希望してもなかなか入れず、加えて、施設に入るためには、相当額の負担がかかる制度となっています。
私たちは引き続き、高齢者や支える人たちに負担を強いるような政策ではなく、安心、安全の医療・介護を国が責任を持って取り組んでいくことを求めていかなければなりません。
診療報酬の改定
一方、高齢化に伴う医療・介護の需要の変化や、地域の要求にも対応しながら、経営的な改善もしていかなければいけません。今年度の診療報酬改定は、急性期病棟からの在宅復帰、在宅療養中の家族へのサポート、緊急時の受け入れなど、これまでの王子生協病院が実践してきた、医療や介護、日常生活までの支援を総合的に実施するシステムがより評価された診療報酬となりました。
◎地域包括ケア病棟は超高齢社会である現代のニーズに応える医療施設です
王子生協病院でもこれまでの方針である在宅支援病院の役割の具体化として2017年2月に地域包括ケア病床17床を開設、8月には4床増床し21床としました。
◎地域包括ケア病棟の役割
○急性期疾患治療後の患者さんの在宅復帰、日常生活への復帰をサポート
病気やケガで急性期病棟に入院した後、いきなり自宅に帰されても日常の生活は送れません。そうした際には、地域包括ケア病棟が自宅復帰への橋渡し役となります。
入院期間が決められており、その中で患者さんとご家族が望む形での〝退院後〟を実現するために、具体的な生活を視野に入れたケアを実施しています。
疾患の改善のみではなく、家庭で暮らせることをゴールにすえ、包括的に患者さんを捉えています。
○レスパイト入院
レスパイト入院は家族が家を空けなければならないときや、介護疲れを癒したいときなど、「在宅医療を支えるための入院」として利用できます。
○緊急時の受け入れ
地域包括ケア病棟で対応可能な患者さんの受け入れも、これまで通り行っていきます。