誰もが安心して住み続けられるまちづくり

理事会だより 3月18日

2017/04/05 東京ほくと

 

理事長あいさつ 大山美宏

 3月1日ビキニデー63年目、3月10日東京大空襲72年目、3月11日の東北大震災、原発事故・災害から6周年です。

核兵器禁止条約交渉開始

 3月22日から国連で、歴史的な核兵器禁止条約の交渉会議が始まります。1954年3月1日、ビキニ岩礁で行なわれた水爆実験で160㎞離れた第五福竜丸が被爆しました。残留放射線により被害が非常に広範囲に及ぶことが「世界に知れては困るとアメリカは秘密費を使って、福竜丸の船員に見舞金を出したのです。
 それから63年、ようやく悪魔の非人道的兵器として「許されない、禁止されるべき」との交渉が始まることになりました。また、ビキニで初めて「核サミット」が行われます。

憲法に基づく災害救助法を

 3月11日、政府主催の災害追悼式典で、安倍晋三首相は原発災害にひと言も触れませんでした。被災者・避難者と国民を舐めています。この4月に自主避難した人たちの住宅保障がきられようとしています。およそ1万8千人になるといわれています。また、福島では災害関連死が岩手・宮城に比べて段違いに多くなっています。
 現行の災害救助法は「自然災害」に限定されており、人為的な災害、原発災害には適応されていません。生活再建支援法を原発災害被害者が受けられない理由となっています。また、熊本地震でも、直接の死因より関連死のほうが多くなっています。これらを考えると、憲法の基本的人権、生存権、そして平等権、居住の自由権、そして財産権が保障される災害法にする必要があります。

災害を起こさない社会づくり

  地震史について紹介します。日本は、歴史上、大きな地殻災害の時期が3回ありました。1回目は紀元前後、2回目は奈良平安初期の7世紀末から10世紀に富士の大噴火がありました。3回目は室町時代から江戸初期の15世紀半ばから17世紀末に北海道の諸火山の連続的大爆発が起きました。
 およそ300年間の地震・噴火の活発な時期と、その間4~500年間の鎮静期。過去3つの時期のきっかけは、いずれも陸奥沖海溝地震でした。そして熊本地震も起きています。4回目の大地動乱の時期に入り、今後2~300年は続くと思われます。
 日弁連の検討で地震は自然現象、災害は社会現象、復興は政治現象といわれています。だから災害を起こさない社会を、そして地震多発国の我が国にある憲法に基づく災害法をたたかいのなかでつくっていく必要があります。