生活習慣病をきちんとすることが予防になる
7月6日(土)院内糖尿病チームによる地域公開講座「土曜日糖尿病教室」を開催しました。テーマは「低血糖」です。
なぜ、低血糖になると危険なの?(看護師から)
血糖=ブドウ糖=細胞のエネルギーです。脳は糖分しかエネルギーに使うことが出来ません。そのため糖分が少なくなる低血糖では、脳がエネルギー不足となり、冷や汗や震えから始まり、痙攣(けいれん)や昏睡(こんすい)状態になる場合があります。原因には、食事量や時間が違った、激しく運動した、お酒をたくさん飲んだ、など、いつもと違う生活をしたときに起こりやすいと言われています。低血糖を予防するためには、規則正しい生活と、低血糖の症状を知って、症状が起きたらすぐにブドウ糖を口に入れるなどの対処療法で、重症化を防ぐことが大切です。
低血糖の予防や対処療法の食事(管理栄養士)
「低血糖の症状が出たらブドウ糖を摂取する」と御存知の方は多いですが、①実際に何g摂取するのか?②ブドウ糖と砂糖は違うのか?③ジュースや甘い缶コーヒーでも効果はあるのか?等、日頃の栄養指導で質問いただくことがとても多いため、これらを基本的な食事療法についても交えながら解説しました。
低血糖症状の基本の対処方法として合言葉は「ブドウ糖20g」と覚えます。ブドウ糖含有の飲料150~200ml摂取でも同等の効果が得られます。砂糖=ブドウ糖ではないので、「砂糖」で対応する場合はブドウ糖の2倍量を摂取する必要があります。甘い缶コーヒーはブドウ糖より砂糖が多く使われており、飲料であれば炭酸飲料(ファンタ等)がブドウ糖が多くオススメです。
参加者からは「外出時にタイミングを逃して食事時間が遅くなったり、面倒くさくて1食抜くことがあるが低血糖リスクと捉えたことはなかった」「ブドウ糖=砂糖と思っていたので新知識だった」など感想が出ました。
(外来看護師・喜種由美子/栄養課・宮城桃子)