自ら行う手続きと支援~検査で陽性判定が出たら~
コロナに負けるな!
自ら行う手続きと支援 ~検査で陽性判定が出たら~
冬の寒さが厳しくなる中、11月下旬より新型コロナの流行は第8波に入ったと言われています。7月の第7波の感染状況を受け、東京都は自分で行うコロナ抗原検査、街中の無料PCRセンターでの検査などで陽性の判定が出た方が医療機関にかからなくても保健所へ届け出をすることができる「東京都陽性者登録センター」を設立しました。
9月26日からは全数把握の見直しが行われ、届け出対象者の対応が変わっています。コロナの検査で自身が陽性となったらどんな手続きをするのか、現在の流れを紹介します。
①東京都陽性者登録センターの対象者
医療機関でPCR検査・コロナ抗原検査を行い「陽性」と判定されたうち重症化リスクの高い方は、従来どおり医療機関から保健所へコロナ発生届を出すことになっています。
【医療機関の発生届対象となる方】
❶65歳以上の方
❷入院を要する方や基礎疾患がある、症状が重い方
❸妊婦の方 など
これらに該当しない方は医療機関からの発生届の対象外となります。保健所からの健康観察サポートにつなげるためには、自分で「東京都陽性者登録センター」への手続きをすることになります。届け出の窓口は、インターネットで検索ができるほか、当院では発熱外来を受診の際に案内用紙を渡しています。
②陽性者の登録支援
インターネットの調べ方がわからない方、自分で手続きが困難な場合には「陽性者登録センターコールセンター(0570-080-197 毎日24時間対応)」が開設されています。お困りの際は活用してください。
③登録すると受けられる支援
陽性者の登録が完了すると以下のサービスを受けることができるようになります。
❶MyHER-SYS(マイハーシス)という健康管理システムを通しての健康観察
❷食料品の配送やパルスオキシメーターの貸与
❸都の宿泊療養施設(ホテルなど)での療養。
これらの支援は、発生届の対象者と同等の支援となります。自分や家族を守るためにも、ぜひ公的サポートを受けてもらえたらと思います。
新型コロナ第8波になり、政府および厚労省からの発表や医療機関での対応も徐々に複雑化してきました。重症化リスクが高くないと判断された中でも「陽性者登録の手続きに不安を覚える方や外国人の方へ、こちらの案内が十分に伝わっていないのではないか」と感じることもあります。
現在は医療機関以外での検査方法も広がってきています。検査をした後に適切な案内やサポートが受けられず療養期間を過ごすことがないよう、私たちもいろいろな形で情報発信を続けていきたいと思います。
(王子生協病院外来在宅部保健師・山下幸恵)