街づくり福祉用具サービスハピネス 軽度者の福祉用具全額自己負担に反対
2017/01/04 東京ほくと
介護保険の費用抑制のため、政府内で検討が進む要介護度が軽い人へのサービス見直しのうち、特に身近な福祉用具レンタルの全額自己負担化方針に、利用者や事業者から「反対」の声が上がっています。利用者さんからは「用具を使って行動できるからこそ、元気でいられる」「生活を壊さないで」との思いが共通しており、自己負担になると重度者が増えることになり、家族の介護負担も増えます。
用具としては手すり、杖、車いす、ベッド、歩行器などです。
「年金暮らしで、福祉用具の全額負担はあまりに厳しい」「用具がなければいろんなことができなくなり、認知症になりかねない」というのが利用者さんの圧倒的な声です。用具を使えなくなると、自宅や屋外での転倒が多くなり、家に閉じ込もることが多くなります。例えば手すりがないことにより転んでしまい骨折して、入院となれば医療費がかさむのではないでしょうか。生活のスタイルも180度変わります。
限られた年金生活の中でレンタル料金の出費、1割負担だからこそ介護保険を利用してレンタルできているのです。本当に誰のための何のための介護保険制度なのかわかりません。
利用者さんに「用具が利用できなくなったらどうするか」を尋ねたところ「外に出ない、部屋の中にいる」という方がほとんどでした。
福祉用具ハピネスは約300人の方に利用いただいています。その約45%が軽度者(要支援1・2、要介護1・2)です。自己負担で利用を継続するのか、利用を中止することになるのか、事業者も厳しい状況になります。
(福祉用具ハピネス・山岸隆広)