見つけておきたい「かかりつけ医」
~「私」を理解してくれる医師~
2021/11/24 東京ほくと
相談しやすく、安心感を持てる
●いつでも受診・相談ができる医師
「かかりつけ医を持つ意味」をひとことで表すと、「私のことを分かってくれている医師がいる安心感」だと考えます。「かかりつけ医」は「健康に関することをなんでも相談でき、必要なときは専門の医療機関を紹介してくれる、身近にいて頼りになる医師のこと」(日本医師会)とされています。困ったときにいつでも受診・相談できる医師と考えれば良いでしょう。
例えば風邪を引いて医療機関を受診する場合、同じような症状でも患者が受診する理由は色々です。「薬がほしい」「コロナや悪い病気でないか心配」「検査してほしい」「学校や会社にはいつから行けるのか」「病院で処方受ける方が安上がり」「大丈夫と言ってもらいたい」…。さらにその背景には「親戚が重病だった」「家に小さな子どもがいる」「親を介護している」「一人暮らしで誰もみてくれる人がいない」「大きなイベントが控えている」「経済的に厳しい」など様々な事情があります。
初めて受診する場合は、十分に話を聞かないと心配や要望が確認できません。しかし、何回も受診する間にその患者に応じた受診動機が分かり対応できるようになるため、患者も安心感・満足感を持って受診することができるようになります。
●継続的な受診で患者への責任感が
人間関係全般に言えますが、特別馬が合う場合を除いては、初めて会った人とはなかなか十分には理解し合えないものです。患者と医師の関係においても同様で、継続的に受診することでお互いを分かるようになります。
相互理解が深まることで患者は「私」に合ったケアを受けることができます。また医師の方も、継続的な受診を重ねることで患者への責任感が増していきます。継続する診療を通じて、医師は同じ患者への責任感が1年後には2倍になり、5年後には16倍になるという報告があります。
ではどのような医師を「かかりつけ医」として選択すれば良いのでしょうか。ある報告では、「『私』のことを一人の人間として見てくれている」「スタッフの雰囲気が良い」「不確実なことも正直に説明する」「利用しやすくサービスが充実している」ことが患者-医師関係を継続するためには大切とされています。「近くにあってすぐに受診できて、なんでも相談できて真摯に答えてくれる、通っていて気持ちの良いところ」が「理想のかかりつけ医」と言えるでしょう。
●健康問題全般に働きかける家庭医
近年話題の家庭医は「かかりつけ医のスペシャリスト」と言える存在です。家庭医は上記の「理想のかかりつけ医」の対応に加え、医学だけでなく心理社会面も含めて患者へより良い医療の提供をめざし、予防医療を含め患者の健康問題全般に関わる働きかけができるよう研鑽を積んでいます。また、家族を含めたアプローチや地域の医療・介護・福祉などの状況をふまえた提案ができるのも家庭医の強みです。
現在定期的に通院していない人でも、風邪や健康診断の結果相談での受診などを契機に、かかりつけ医をつくっておくことをおすすめします。今回は「理想のかかりつけ医」についても紹介しましたが、一番は「私」にとって「話を聞いてくれる・安心感が持てる」医師が良い「かかりつけ医」の条件です。「『私』のかかりつけ医」を見つけておきましょう。
●いつでも受診・相談ができる医師
「かかりつけ医を持つ意味」をひとことで表すと、「私のことを分かってくれている医師がいる安心感」だと考えます。「かかりつけ医」は「健康に関することをなんでも相談でき、必要なときは専門の医療機関を紹介してくれる、身近にいて頼りになる医師のこと」(日本医師会)とされています。困ったときにいつでも受診・相談できる医師と考えれば良いでしょう。
例えば風邪を引いて医療機関を受診する場合、同じような症状でも患者が受診する理由は色々です。「薬がほしい」「コロナや悪い病気でないか心配」「検査してほしい」「学校や会社にはいつから行けるのか」「病院で処方受ける方が安上がり」「大丈夫と言ってもらいたい」…。さらにその背景には「親戚が重病だった」「家に小さな子どもがいる」「親を介護している」「一人暮らしで誰もみてくれる人がいない」「大きなイベントが控えている」「経済的に厳しい」など様々な事情があります。
初めて受診する場合は、十分に話を聞かないと心配や要望が確認できません。しかし、何回も受診する間にその患者に応じた受診動機が分かり対応できるようになるため、患者も安心感・満足感を持って受診することができるようになります。
●継続的な受診で患者への責任感が
人間関係全般に言えますが、特別馬が合う場合を除いては、初めて会った人とはなかなか十分には理解し合えないものです。患者と医師の関係においても同様で、継続的に受診することでお互いを分かるようになります。
相互理解が深まることで患者は「私」に合ったケアを受けることができます。また医師の方も、継続的な受診を重ねることで患者への責任感が増していきます。継続する診療を通じて、医師は同じ患者への責任感が1年後には2倍になり、5年後には16倍になるという報告があります。
ではどのような医師を「かかりつけ医」として選択すれば良いのでしょうか。ある報告では、「『私』のことを一人の人間として見てくれている」「スタッフの雰囲気が良い」「不確実なことも正直に説明する」「利用しやすくサービスが充実している」ことが患者-医師関係を継続するためには大切とされています。「近くにあってすぐに受診できて、なんでも相談できて真摯に答えてくれる、通っていて気持ちの良いところ」が「理想のかかりつけ医」と言えるでしょう。
●健康問題全般に働きかける家庭医
近年話題の家庭医は「かかりつけ医のスペシャリスト」と言える存在です。家庭医は上記の「理想のかかりつけ医」の対応に加え、医学だけでなく心理社会面も含めて患者へより良い医療の提供をめざし、予防医療を含め患者の健康問題全般に関わる働きかけができるよう研鑽を積んでいます。また、家族を含めたアプローチや地域の医療・介護・福祉などの状況をふまえた提案ができるのも家庭医の強みです。
現在定期的に通院していない人でも、風邪や健康診断の結果相談での受診などを契機に、かかりつけ医をつくっておくことをおすすめします。今回は「理想のかかりつけ医」についても紹介しましたが、一番は「私」にとって「話を聞いてくれる・安心感が持てる」医師が良い「かかりつけ医」の条件です。「『私』のかかりつけ医」を見つけておきましょう。
汐入診療所 所長 佐藤 寿和